
2010年07月30日
血液はどうやって測定しているの?
こんにちは、⇒「宗像市の整体・マッサージ・カイロプラクティックのかつきカイロ」の香月です。
ご存じの方もいらっしゃるかも知れませんが、私はカイロプラクターになる前は、「臨床検査技師」という仕事をしていました。
免許自体は、3年以上の専門学校や短大、4年制大学を卒業し、国家試験に合格すると習得できます。
おもな仕事内容としては、生理検査(心電図やエコーなど)、生化学検査、血液検査、免疫検査、細菌検査、病理検査などがあります。
その中で、生化学、血液、免疫は、検査材料として「血液」を使用します。(血液検査だけが血液を調べるわけではありません。)
それと、検査技師は「名称独占」ですが、「業務独占」ではありません。
つまり、「検査技師にしかできない業務はない」ということです。
例えば、レントゲンは「診療放射線技師」の独占業務です。
しかし、検査技師にできる業務は看護師であればすべて行うことができます。
ですので、小さな病院などでは、看護師の方が簡単な血液検査をしているところも多いです。
さて、テーマである「血液はどうやって測っているの?」ですが、健康診断や人間ドックで検査する項目を例にとってお話します。
まず、採血するときに、試験管を2本以上差し替えて採血していることが多いと思います。
通常、一つはほぼそのまま使用し、赤血球や白血球などの血液中を流れる「球」を数えます。
そのまま使用するわけですから、色は血の色そのものです。
そして、もう一つは、遠心分離(試験管をぐるぐる回して遠心力で重たいものと軽いものに分ける)して、血清とよばれるものを抽出します。
こちらは、だいたい透明な黄色をしています。
この血清の中には、血液中の糖分や脂質(コレステロールなど)、酵素や免疫成分などが含まれています。
検査の分野で分けると、ほぼそのまま使用する分野が「血液学検査」、血清を使用する分野が「生化学検査」「免疫検査」となります。
もちろん、細かい部分はいろいろありますが、それはまた、機会があればお話しします。
まず、赤血球や白血球、血小板などの測り方です。
現在の主流は、血液を細い管に通して、そこにレーザーをあてます。
すると、血球の種類によって、反射する度合いが違うため、それを高速でカウントします。
その結果、それぞれの種類の血球数が分かるのですが、白血球だけは大きく分けて、5種類ありますので、その分布(パーセンテージ)を知る必要がある場合は、顕微鏡で見て数えるということも行われます。
次に、血清の測り方ですが、これはその測定する物質によって、原理が大きく異なります。
例えば、測ろうとする物質を発色させて、その吸光度を測定するもの(血糖値やコレステロールなど)、膜を通して、その電位を測定するもの(ナトリウムやカリウムなどの電解質)、酵素反応を起こして、その反応曲線から濃度を求めるもの(γ-GTPやAST、ALTなどの酵素)などが代表的ですが、他にも色々な方法があり、また、同じ物質でも施設によって測定法が異なることも多いです。
そして、多くの場合、これらほとんどを、1台の自動分析機でまかなっています。
ですから、測定者は、試薬と検体(この場合血清ですね)をセットして、スタートするだけです。
簡単ですね。でも実は、検査機器はとても不安定なのです。
その為、実際に分析が正しく行われたかどうかをチェックするために「コントロール検体」という、あらかじめ濃度の分かっている検体と、目的の物質が全く入っていない「ゼロポイント」と呼ばれるもの(多くの場合、生理食塩水)を一緒に分析します。
それらが正しい数値を示していれば、目的の検体も正しく測定できたとする考えです。
また、コントロール検体が正しい数値でも、目的の検体の数値が極端に高かったり、低かったりする場合、それが本当の数値なのか、それとも血清中に阻害物質が含まれているのかなどもチェックしなければなりません。
ですから、分析自体は簡単でも、機器の保守管理、イレギュラーな検体がきたときの対応などのために、検査技師の存在意義があると言えるかもしれませんね。
当院のホームページはこちらです
⇒宗像市の整体・マッサージ・カイロプラクティックなら「かつきカイロ」
⇒宗像市の整体・マッサージ・カイロプラクティック:「かつきカイロ」のブログ
ご存じの方もいらっしゃるかも知れませんが、私はカイロプラクターになる前は、「臨床検査技師」という仕事をしていました。
免許自体は、3年以上の専門学校や短大、4年制大学を卒業し、国家試験に合格すると習得できます。
おもな仕事内容としては、生理検査(心電図やエコーなど)、生化学検査、血液検査、免疫検査、細菌検査、病理検査などがあります。
その中で、生化学、血液、免疫は、検査材料として「血液」を使用します。(血液検査だけが血液を調べるわけではありません。)
それと、検査技師は「名称独占」ですが、「業務独占」ではありません。
つまり、「検査技師にしかできない業務はない」ということです。
例えば、レントゲンは「診療放射線技師」の独占業務です。
しかし、検査技師にできる業務は看護師であればすべて行うことができます。
ですので、小さな病院などでは、看護師の方が簡単な血液検査をしているところも多いです。
さて、テーマである「血液はどうやって測っているの?」ですが、健康診断や人間ドックで検査する項目を例にとってお話します。
まず、採血するときに、試験管を2本以上差し替えて採血していることが多いと思います。
通常、一つはほぼそのまま使用し、赤血球や白血球などの血液中を流れる「球」を数えます。
そのまま使用するわけですから、色は血の色そのものです。
そして、もう一つは、遠心分離(試験管をぐるぐる回して遠心力で重たいものと軽いものに分ける)して、血清とよばれるものを抽出します。
こちらは、だいたい透明な黄色をしています。
この血清の中には、血液中の糖分や脂質(コレステロールなど)、酵素や免疫成分などが含まれています。
検査の分野で分けると、ほぼそのまま使用する分野が「血液学検査」、血清を使用する分野が「生化学検査」「免疫検査」となります。
もちろん、細かい部分はいろいろありますが、それはまた、機会があればお話しします。
まず、赤血球や白血球、血小板などの測り方です。
現在の主流は、血液を細い管に通して、そこにレーザーをあてます。
すると、血球の種類によって、反射する度合いが違うため、それを高速でカウントします。
その結果、それぞれの種類の血球数が分かるのですが、白血球だけは大きく分けて、5種類ありますので、その分布(パーセンテージ)を知る必要がある場合は、顕微鏡で見て数えるということも行われます。
次に、血清の測り方ですが、これはその測定する物質によって、原理が大きく異なります。
例えば、測ろうとする物質を発色させて、その吸光度を測定するもの(血糖値やコレステロールなど)、膜を通して、その電位を測定するもの(ナトリウムやカリウムなどの電解質)、酵素反応を起こして、その反応曲線から濃度を求めるもの(γ-GTPやAST、ALTなどの酵素)などが代表的ですが、他にも色々な方法があり、また、同じ物質でも施設によって測定法が異なることも多いです。
そして、多くの場合、これらほとんどを、1台の自動分析機でまかなっています。
ですから、測定者は、試薬と検体(この場合血清ですね)をセットして、スタートするだけです。
簡単ですね。でも実は、検査機器はとても不安定なのです。
その為、実際に分析が正しく行われたかどうかをチェックするために「コントロール検体」という、あらかじめ濃度の分かっている検体と、目的の物質が全く入っていない「ゼロポイント」と呼ばれるもの(多くの場合、生理食塩水)を一緒に分析します。
それらが正しい数値を示していれば、目的の検体も正しく測定できたとする考えです。
また、コントロール検体が正しい数値でも、目的の検体の数値が極端に高かったり、低かったりする場合、それが本当の数値なのか、それとも血清中に阻害物質が含まれているのかなどもチェックしなければなりません。
ですから、分析自体は簡単でも、機器の保守管理、イレギュラーな検体がきたときの対応などのために、検査技師の存在意義があると言えるかもしれませんね。
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2010年07月22日
血液とカイロプラクティックの関係
こんにちは、⇒宗像市のカイロプラクティックの香月です。
香月カイロプラクティックでは、初めての方には問診票を記入していただいています。
記入欄には、おもに気になる症状や、現在までの病院での診断、これまでに受けたことのある施術などについてお聞きしています。
その中で、血液検査の数値を記入していただく項目があります。
もちろん、わかる範囲で記入していただいて結構ですし、ずいぶん長く血液検査をしていなければ無記入でも構いません。
ただ、病院にかかっていて、血液検査で異常と診断された、または人間ドックや健康診断で引っかかったなど、気になる検査項目があれば、できるだけ記入していただくようにしています。
血液検査では、さまざまな内臓の異常がわかります。
肝臓を例にとってみると、一般的にも馴染みの深いものとしてはγーGTPというものがあり、いわゆる「酒飲みの酵素」といわれ、長期間にわたって毎日アルコールを摂取するような方はこの数値が高くでます。
これは、アルコールが肝臓の細胞を破壊し、そこから溶け出すためです。
この酵素、実は検査の2~3日まえから禁酒をすると、とたんに数値が下がってしまうため、ちゃんとした数値を測定するためには前日までしっかりと?飲酒することが必要です。
くれぐれも、健康診断で引っかからないように、検査の数日前からお酒を断って、終わったらまた飲み出すというようなことは止めましょう。
あとあと大変なことになるかも知れません(>_<)
ほかにも肝臓の機能を知るものとして、GOT(AST)、GPT(ALT)などがあり、血液検査では必ず測定されます。
カイロプラクティック的には、胸椎(背骨)の5番と8番が主に関係しています。
もちろんすべてのケースに相関があるわけではありませんが、例えば胸椎の5番のズレを取り除くと、肝機能が改善することがあります。
ほかにも腎機能、血糖値、血中コレステロール値など、カイロプラクティック治療を行う上で参考になる項目はたくさんあります。
それらについても、そのうちブログに載せたいと思いますので、よかったら読んでくださいね!
余談ですが、以前は血液検査結果を判断するものを、「正常範囲」と呼んでいましたが、現在では「基準範囲」という呼び名に変わりました。
それにはちゃんとした理由があります。
通常、基準範囲を決める場合、検査項目によって微妙に違いますが、(平均値±2×標準偏差)という計算式が用いられます。(項目によっては2が3になったりします)
標準偏差はSDという記号で表され、上記の場合は2SDや3SDという言い方をします。
ある検査項目の基準値を算出する場合、まずは正常と思われる人の血液を最低でも1000~2000検体測定します。
そして、最も数値の高いものから一定数、また最も低い数値のものから一定数を省き、残ったものから計算します。
細かい話は省略しますが、「正常と思われる検体」のなかでも、2SDで計算した場合で約5%、3SDで計算した場合で約3%の人がはじかれてしまうことになります。
何が言いたいのかというと、
正常な人でも計算上、必ず一定数「異常値」として判定されるということです。2SDで全体の5%の人が「正常でない」と判断されてしまいます。
正常な人が一定の割合で必ず範囲をオーバーしてしまうのに、名称が「正常値」ではおかしいということで、「基準値」に変わったという訳です。
当院のホームページはこちらです
⇒宗像市 カイロプラクティック
⇒宗像市 カイロプラクティックのブログ
リンク
⇒宗像市 整体
⇒宗像市 マッサージ
⇒宗像市 整骨院・接骨院
香月カイロプラクティックでは、初めての方には問診票を記入していただいています。
記入欄には、おもに気になる症状や、現在までの病院での診断、これまでに受けたことのある施術などについてお聞きしています。
その中で、血液検査の数値を記入していただく項目があります。
もちろん、わかる範囲で記入していただいて結構ですし、ずいぶん長く血液検査をしていなければ無記入でも構いません。
ただ、病院にかかっていて、血液検査で異常と診断された、または人間ドックや健康診断で引っかかったなど、気になる検査項目があれば、できるだけ記入していただくようにしています。
血液検査では、さまざまな内臓の異常がわかります。
肝臓を例にとってみると、一般的にも馴染みの深いものとしてはγーGTPというものがあり、いわゆる「酒飲みの酵素」といわれ、長期間にわたって毎日アルコールを摂取するような方はこの数値が高くでます。
これは、アルコールが肝臓の細胞を破壊し、そこから溶け出すためです。
この酵素、実は検査の2~3日まえから禁酒をすると、とたんに数値が下がってしまうため、ちゃんとした数値を測定するためには前日までしっかりと?飲酒することが必要です。
くれぐれも、健康診断で引っかからないように、検査の数日前からお酒を断って、終わったらまた飲み出すというようなことは止めましょう。
あとあと大変なことになるかも知れません(>_<)
ほかにも肝臓の機能を知るものとして、GOT(AST)、GPT(ALT)などがあり、血液検査では必ず測定されます。
カイロプラクティック的には、胸椎(背骨)の5番と8番が主に関係しています。
もちろんすべてのケースに相関があるわけではありませんが、例えば胸椎の5番のズレを取り除くと、肝機能が改善することがあります。
ほかにも腎機能、血糖値、血中コレステロール値など、カイロプラクティック治療を行う上で参考になる項目はたくさんあります。
それらについても、そのうちブログに載せたいと思いますので、よかったら読んでくださいね!
余談ですが、以前は血液検査結果を判断するものを、「正常範囲」と呼んでいましたが、現在では「基準範囲」という呼び名に変わりました。
それにはちゃんとした理由があります。
通常、基準範囲を決める場合、検査項目によって微妙に違いますが、(平均値±2×標準偏差)という計算式が用いられます。(項目によっては2が3になったりします)
標準偏差はSDという記号で表され、上記の場合は2SDや3SDという言い方をします。
ある検査項目の基準値を算出する場合、まずは正常と思われる人の血液を最低でも1000~2000検体測定します。
そして、最も数値の高いものから一定数、また最も低い数値のものから一定数を省き、残ったものから計算します。
細かい話は省略しますが、「正常と思われる検体」のなかでも、2SDで計算した場合で約5%、3SDで計算した場合で約3%の人がはじかれてしまうことになります。
何が言いたいのかというと、
正常な人でも計算上、必ず一定数「異常値」として判定されるということです。2SDで全体の5%の人が「正常でない」と判断されてしまいます。
正常な人が一定の割合で必ず範囲をオーバーしてしまうのに、名称が「正常値」ではおかしいということで、「基準値」に変わったという訳です。
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